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 さて、前回の続きです。
ロボット大好きのA君は、
CCL/706/13 and ACN/JP and APD/20010101->20071231
という検索式で、注目する特許を検索しました。
Genetic algorithmという米国分類に入っていて、権利者が日本企業で、出願が21世紀になってからのものです。
A君は、この中に、面白い仕事をさせてくれそうな就職先がないかなーと期待しています。
リストは下記の15件です。これらを読んでいこうと思っています。
PAT. NO. Title
1 7,328,193 Summary evaluation apparatus and method, and computer-readable recording medium in which summary evaluation program is recorded
2 7,243,086 Methods and systems for automatically generating provably correct computer program code
3 7,167,847 DNA computer and a computation method using the same
4 7,103,447 Robot apparatus, and behavior controlling method for robot apparatus
5 6,993,672 Timing adjustment of clock signals in a digital circuit
6 6,980,974 Method for processing expression data of genes
7 6,950,712 System and method for nonlinear dynamic control based on soft computing with discrete constraints
8 6,910,030 Adaptive search method in feature vector space
9 6,907,312 Method and apparatus for automatically producing a machining program
10 6,886,003 Method for controlling machine with control module optimized by improved evolutionary computing
11 6,745,130 Genetic motif extracting and processing apparatus, genetic motif extracting and processing method, and recording medium recorded with genetic motif extracting and processing program
12 6,675,126 Method, computer program, and storage medium for estimating randomness of function of representative value of random variable by the use of gradient of same function
13 6,627,900 Methods, based on a genetic algorithm, for configuring parameters of an array of multiple components for cooperative operation to achieve a desired performance result
14 6,470,237 Robot having a body unit and plural component units connected thereto
15 6,438,457 Storage medium, robot, information processing device and electronic pet system

 まずは、企業名を拾っていってみようかな。とA君は書き出してみました。
上記の順で、
1:National Institute of Information
2:Fuji Xerox
3:Fujitsu Limited
4:Sony Corporation
5:Agency of Industrial Science & Technology
6:Nagoya Industrial Science Research Institute
7:Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha
8:Samsung Electronics Co., Ltd.
9:Citizen Watch Co., Ltd
10:Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha
11:Fujitsu Limted
12:Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho
13:Nikon Corporation
14:Sony Corporation
15:Sony Corporation
ソニーが3つも入っているなー。タイトルにもロボットという言葉が入っている。
でも、ソニーはAIBOを辞めてしまったし、就職してもロボット関係の仕事はないんだろうなー。でも、気になるなー。。。。。
まずは、この3つから行ってみますか。
とA君は意を決しました。

7,103,447 Robot apparatus, and behavior controlling method for robot apparatus
まずは、これです。
アブストラクトを見ると、
A robot (1) is provided which includes a situated behaviors layer (SBL)
(58).
This SBL (58) is formed in the form of a tree structure in which a plurality
of schemata (behavior modules) is connected hierarchically in such a matter
that the schemata are highly independent of each other for each of them
to behave uniquely.
A patent schema can define a pattern in which child schemata are connected,
such as an OR type pattern in which the child schemata are caused to behave
uniquely, AND type pattern in which the plurality of child schemata are
caused to behave simultaneously or a SEQUENCE type pattern indicating a
sequence in which the plurality of child schemata should behave, thereby
permitting to select a behavior pattern of the robot (1).
  Also, a new child schema can additionally be included in the SBL (58)
without having to rewrite the schemata connection in the tree structure,
whereby a new behavior or function can be added to the robot (1). Namely,
the plurality of behavior modules permits to enable the robot (1) to show
a complicated behavior and have units thereof recombined.
となっています。
うーーん。英語があんまり得意じゃないんだよね。
と、A君はうなりました。
そうだ、GOOGLEのツールバーにある翻訳を使ってみよう。
と、翻訳ボタンをクリック。
ロボット( 1 )の位置行動層( SBL ) ( 58 )が含まれています。
This SBL (58) is formed in the form of a tree structure in which a plurality of schemata (behavior modules) is connected hierarchically in such a matter that the schemata are highly independent of each other for each of them to behave uniquely.
このSBL
( 58 )は、ツリー構造の形では、スキーマの複数の(行動のモジュール)を階層的にこのような問題では、スキーマの高いそれぞれのそれぞれに独立している他のユニークな行動に接続されて形成される。
A patent schema can define a pattern in which child schemata are connected, such as an OR type pattern in which the child schemata are caused to behave uniquely, AND type pattern in which the plurality of child schemata are caused to behave simultaneously or a SEQUENCE type pattern indicating a sequence in which the plurality of child schemata should behave, thereby permitting to select a behavior pattern of the robot
(1).特許のスキーマは、子供のスキーマは、スキーマを一意には、子供の振る舞いをし、子供は同時に複数のスキーマのシーケンスのタイプや行動パターンの原因になる原因となっているタイプですがOR接続されているタイプのパターンのようなパターンを定義することができますパターンは、子供のスキーマのシーケンスを示す複数の行動を取る必要があります、それはロボット( 1 )の行動パターンを選択する許可。
Also, a new child schema can additionally be included in the SBL (58) without having to rewrite the schemata connection in the tree structure, whereby a new behavior or function can be added to the robot (1).
また、新しい子のスキーマを追加してSBL
( 58 )のツリー構造は、では、新しい動作や機能は、ロボット( 1 )を追加することができますではスキーマを書き換えることなく接続することができます。
Namely, the plurality of behavior modules permits to enable the robot (1) to show a complicated behavior and have units thereof recombined.
すなわち、行動モジュールの複数の複雑な挙動を示すが、ユニットをその再ロボット( 1 )を有効にすることができます。

 うーーん。わからんなー。
そうだ。まずは、技術者の思いが込められている「Description]から読めばいいんだった。

原文は、これから始まり。
BACKGROUND OF THE INVENTION

1. Field of the Invention

The present invention generally relates to a robot apparatus which can behave autonomously to have realistic communications with the user and a method of controlling the behavior of the robot apparatus,
and more particularly to an autonomous robot apparatus which can recognize
surroundings thereof including images and sounds and behave itself in response
to such conditions, and a behavior control method for the robot apparatus.


で、GOOGLEツールバーで翻訳をしてみよう。
何せ無料だから嬉しい。とA君は、またもクリック。
発明の背景

1 。 フィールドには、発明の
本発明は、一般ユーザと自律ロボットの動作を制御する装置の方法で通信が現実的に振る舞うことができるロボット装置は、特に、その画像や音声などを認識することができる自律型ロボットの周辺装置との関連性このような状況に対応しており、ロボット装置の動作を制御方法自体に振る舞う。

うーーん。今、ひとつかなー。雰囲気はわかるけれど、原文で言いたいことが伝わっていないよね。
このGOOGLEツールバーの翻訳で、15件を読んでいくのはつらいなー。
他の部分を見ても何か英文そのものも、特許独特なのかなー。。
とA君は腕組みをして考え込んでしまいました。

 そのまま、とろとろと一眠り。夢の中では犬型ロボット(AIBO)が踊っていました。
欲しかったなーあれ。何で売るのやめちゃったんだろう。ソニーは。

と、はっと目が覚めました。
そうだ、ソニーじゃんか。日本の会社じゃん。元になった日本語の出願があるはずだ。それを探してまずは英語に慣れるのがいいんじゃないかな。

原文を見ると、
This application claims the priority of the Japanese Patent Application No. 2002-257097 filed on Sep. 2, 2002, the entirety of which is incorporated by reference herein.
と書いてある。きっと、この 2002-257097 filed on Sep. 2, 2002ってのが日本語で書かれた元の出願に違いない。!!
よしこれを探そう。

日本特許庁の検索へgo
http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108
検索項目選択を公開番号にして、そこへ2002-257097へ入れて検索ボタンをクリック。
おお。出てきた出てきた、これだな。
A君感激して中身を見ました。
あれーーー、ソニーの特許じゃないじゃん?!
なんで?
あ!、そうか、公開番号のわけはないよね。
検索項目選択を「出願番号」にして検索。
あれ!0件だって?!
数字が半角でいれたのが間違いなのかなー。
全角でいれてみよっと。
ぐわん。「項目の指定が間違っています。」としかられました。

うううmm。
A君は困って、やけくそモードです。
「検索項目指定」を「公報全文(書誌を除く)」ってのでやってみました。
無情にもヒット件数0件と表示されます。

別の検索ページも試してみました。
特許・実用新案文献番号索引照会
http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjbansaku.ipdl?N0000=110
でもやってみましたが、
やっぱり「情報は存在しません。
と出ます。

ひょっとしてUSPの誤植??
そういうのもあるって聞いたことがあるぞ?!

困った。困った。英語を読むのをさぼろうとした罰だろうか??
神様ーーー。お助けくださいなー。

 朦朧としながら、米国特許を眺めていると、
あれ、この筆頭発明者は日本人ではないのかな?
日本人の名前を英語表記にすると漢字がわからないので発明者では検索しにくいけれど、外国人の名前だったら、カタカナに直しているだけだから探しやすいかも。
先ほどの「公報テキスト検索」のページで、発明者のところに
考えられる読みをカナでいれてやってみました。
そうすると15件ほどヒットしました。
順番に見ていくと
これだーってのが見つかりました。
【公開番号】特開2004-114285(P2004-114285A)
です。USPと図面が同じなので、きっとこれだ!
とA君は嬉しくなりました。
(31)【優先権主張番号】特願2002-257097(P2002-257097)
と書いてあるし、間違いありません。
でも、これがなぜダイレクトに検索できないんだろう?
疑問に思ったA君はさっきの発明者名による検索に「公報全文(書誌を除く)」というところに「特願2002-257097」と入れて検索してみると、
ヒット件数0件。無情です。
この「【優先権主張番号】特願2002-257097」の部分は書誌部なので検索できないみたいです。
全文検索で書誌を除かないでくれよおおお!」とA君は怒りで顔が真っ赤です。(ウソです。)
ちなみに米国特許庁では書誌部も含めて全文検索が可能です。
ちゃんとヒットした文字はイタリックになってさえくれます。
なぜ、なぜ、なぜ。
A君は昔、聞いた言葉を思い出しました。
民業圧迫回避」。無料で色々な検索ができるようになると有償でそういうことをやっている民間業者が困るから、制限付の検索しかさせない
ま。さ。か。これがそう?!
日本のお役人さんたちに失望してしまったA君でした。
(影の声:はやとちりだったらいいねーー。)

でも、なぜ出願番号で検索できないんだろーー?
A君の疑問は残りました。。。。。
(続く)

注意:AIBOはソニーの登録商標です。
   英文、および和文は当該特許明細書からの引用です。

ではでは、また。
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またCNETのブログにも載せています。
門 伝也


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2009.01.28 Wed l メルマガ連動企画 l コメント (0) トラックバック (0) l top

 さて、習うより慣れろという訳で、今日からは実際にやってみましょう。
USPサーフィンです。

 このメールマガジンの想定読者は、就職活動中の学生さんです。
エンジニアや研究者、知財担当者を目指す人を念頭において書いています。

ケーススタディ:AI大好き
 Aさんは、ロボットものが大好き。大学でもそれに関する研究室に所属しています。
AIはArtificial intelligence
人工知能の略です。

 AIに係わる仕事がしたい。できれば、研究や開発に携わりたい。
でも、大人数でやっている有名どころは避けて、少人数だが面白そうなことをやっていて、これから伸びそうなところがいい。
そんなふうに思っています。

 では、まず米国特許庁のアドバンスサーチにアクセスしてみましょう。
URLは
http://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/search-adv.htm
です。
ここで、Query boxに
Artificial intelligence
と入力してサーチボタンを押してみましょう。
あれーーー??!。
The Query ( Artificial intelligence ) was unparseable (Missing boolean operator between expressions )
と出てきました。
そうかそうか、ダブルコートを忘れていました。
複数の単語からなる用語の場合は、これをつけないと認識してくれないのでした。
"Artificial intelligence"
でサーチボタンを押すと、
Results of Search in US Patent Collection db for:
"Artificial intelligence": 8264 patents.
と8000件も出てきました。
21世紀(2001年から2007年)に出願されたものだけに絞ってみました。
"Artificial intelligence" and APD/20010101->20071231
すると、
Results of Search in US Patent Collection db for:
("Artificial intelligence" AND APD/20010101->20071231): 3281 patents.
3000件かーー。まだまだ多いなー。
ところで、この検索式は、全文検索で特許明細書中にArtificial intelligenceという単語をひとつでも含むものを引っ張ってきています。
一言触れただけでも、引っ張ってきます。
そりゃ、違うのもたくさんあるだろうねー。
要約、AbstractにAIを含むものを見てみようかな?
ABST/"Artificial intelligence" and APD/20010101->20071231
で検索すると。
Results of Search in US Patent Collection db for:
(ABST/"Artificial intelligence" AND APD/20010101->20071231): 54 patents.
と見れなくはないなー。
ここで、ABSTは、Abstractを示しています。
ついでに、題名にAIを含むものを見てみると、
TTL/"Artificial intelligence" and APD/20010101->20071231
でサーチ。
Results of Search in US Patent Collection db for:
(TTL/"Artificial intelligence" AND APD/20010101->20071231): 20 patents
おおお20件だ。
これは、いくらなんでも少ないですよね。。。
だいたい、AIなんていうどんずばりのことをタイトルやアブストラクトに書くには、ちょっと抵抗がありますね。
さーーてどうしましょ。
調査でよくある、精度とノイズのバランスの問題にぶつかりました。
狭すぎると、調べ落としがあって、調べ落としがないように広く検索をすると、
やたらと件数が多くなって見てられません。
ぐーぐるするときもそうですね。
 ここで、特許分類が登場します。
まずは、米国特許分類を使ってみましょう。
 
 米国特許庁のトップページに戻ります。
まず、左側のメニューでpatentsをクリックするとサブメニューが出てきます。
そこにある
10 Guides & Manualsをクリックします。
右側にSearch Aidsというのがあって
その下に、Manual of Patent Classificationというのがあるので、それをクリックします。
このページが、米国分類を探すためのページです。
右側にSearch窓があるので、そこに
"Artificial intelligence"
といれて、サーチしてみましょう。
すると、検索結果がわっと出てきます。
そこにある、
Class Definition for Class 706 - DATA PROCESSING - ARTIFICIAL .
をクリックしてみましょう。
米国分類はクラスとサブクラスで成り立っています。
AIはクラス706に生息するようです。
先ほどの、アドバンストサーチのページを別の窓で開きます。
http://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/search-adv.htm
Queryで、
CCL/706/$
とやってサーチすると、
Results of Search in US Patent Collection db for:
CCL/706/$: 6543 patents.
と6000件も出てきます。
21世紀に出願されたものだけに絞ります。
CCL/706/$ and APD/20010101->20071231
Results of Search in US Patent Collection db for:
(CCL/706/$ AND APD/20010101->20071231): 1699 patents.
と1600件ほどになりました。
まだまだ精読するには多すぎます。

 より細かい分類を組み合わせみましょう。
先ほどのページ
http://www.uspto.gov/go/classification/uspc706/defs706.htm
を下がっていくと、
SUBCLASSっていうところが出てきます。
そこで、ピンとくる単語を拾っていくと、
12 MACHINE LEARNING:
ってのが出てきました。
この12をクリックすると、
12 MACHINE LEARNING
13 。Genetic algorithm and genetic programming system
となっています。
前のページの13を見ると、
13 Genetic algorithm and genetic programming system:
This subclass is indented under subclass 12
と書かれています。
" Genetic algorithm"!!これってまさに修士論文のテーマじゃないですか?

CCL/706/13 and APD/20010101->20071231
Results of Search in US Patent Collection db for:
(CCL/706/13 AND APD/20010101->20071231): 102 patents
と出てきました。
100件です。
いい数字です。
よし、頑張って読んでやるぞ!とA君は思いました。
論文も読んでいるしできるはずだ!
でも、外資系はすぐに首をきるから、日本企業に限ってみよう。
CCL/706/13 and ACN/JP and APD/20010101->20071231
ACNは権利者の国名をあらわしています。
Results of Search in US Patent Collection db for:
((CCL/706/13 AND ACN/JP) AND APD/20010101->20071231): 15 patents.
まずは、これだな。読むぞー!!
Aさんが読むと決めた特許はこれらです。
PAT. NO. Title
1 7,328,193 Summary evaluation apparatus and method, and computer-readable recording medium in which summary evaluation program is recorded
2 7,243,086 Methods and systems for automatically generating provably correct computer program code
3 7,167,847 DNA computer and a computation method using the same
4 7,103,447 Robot apparatus, and behavior controlling method for robot apparatus
5 6,993,672 Timing adjustment of clock signals in a digital circuit
6 6,980,974 Method for processing expression data of genes
7 6,950,712 System and method for nonlinear dynamic control based on soft computing with discrete constraints
8 6,910,030 Adaptive search method in feature vector space
9 6,907,312 Method and apparatus for automatically producing a machining program
10 6,886,003 Method for controlling machine with control module optimized by improved evolutionary computing
11 6,745,130 Genetic motif extracting and processing apparatus, genetic motif extracting and processing method, and recording medium recorded with genetic motif extracting and processing program
12 6,675,126 Method, computer program, and storage medium for estimating randomness of function of representative value of random variable by the use of gradient of same function
13 6,627,900 Methods, based on a genetic algorithm, for configuring parameters of an array of multiple components for cooperative operation to achieve a desired performance result
14 6,470,237 Robot having a body unit and plural component units connected thereto
15 6,438,457 Storage medium, robot, information processing device and electronic pet system

どうですか?
それほど、難しくはないですよね?!
企業などで、権利侵害交渉や裁判の場合は、漏れがないようにもっと色々と探さないといけませんが、就職はフィーリングが大切です。
ここだと思う開発をやっているところを見つければいいのです。
気楽にやりましょう。
難しいことほど気楽にやるべし

ではでは、また。
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門 伝也


2009.01.19 Mon l メルマガ連動企画 l コメント (0) トラックバック (0) l top
第4回配信 特許を見てみよう。

まずは、前回の復習から。
========================================================
AN/XXX and ISD/YYYYMMDD->yyyymmdd
の書式で、
関心のある企業を検索してみてください。
====================================
さて、今回から実際の特許の中身をみて行きましょう。
http://www.uspto.gov/
にアクセスして、
Advanced Searchを使って、
AN/google and ISD/20071224->20071225

すると、
Results of Search in US Patent Collection db for:
(AN/google AND ISD/20071224->20071225): 3 patents

PAT. NO. Title
1 7,313,361 Dynamic data delivery apparatus and method for same
2 7,313,360 Dynamic data delivery apparatus and method for same
3 7,313,359 Dynamic data delivery apparatus and method for same


という具合に3件ヒットしました。
昨年のクリスマスかイブにおぎゃーと産まれた特許です。
最初の特許をクリックしましょう。
最初の2行を見ると、
United States Patent           7,313,361 ---(1)
Steelberg , et al. ---(2)      December 25, 2007 ---(3)
となっています。
ここで(1)は特許の番号です。通し番号ですね。
(2)は、発明者です。 et al.ってなんでしょうか?
他っていう意味です。
Steelberg、他っていうことです。
筆頭発明者、他っていうことで、筆頭発明者だけは、S特許とか呼ばれて、かなり名誉です。
他の人の名前は、後の部分に出てきます。

Dynamic data delivery apparatus and method for same ---(4)

Abstract ---(5)
A system for providing enhanced radio content to a remote user is disclosed. ---(中略)----, wherein the at least one manipulation is in accordance with the at least one non-radio input.

 (4)は、特許のタイトル、題名です。
(5)はアブストラクト、特許の要約です。

Inventors: Steelberg; Ryan (Newport Beach, CA), Steelberg; Chad (Newport Beach, CA) -----(6)
Assignee: Google Inc. (Mountain View, CA) -----(7)
Appl. No.: 11/185,585 -----(8)
Filed: July 20, 2005 -----(9)

ここで(6)は発明者のリストです。ようやく、その他の発明者名が出てきました。
(7)は権利者名です。
(8)は出願番号です。出願したときに、割り当てられる番号ですね。
特許審査のための受験番号みたいなものです。
(9)は出願日です。受験の受け付け日です。

さて、ちょっと下がって、以下のところを見てください。
Current U.S. Class: 455/3.06 ; 455/353; 455/420; 455/557; 705/14; 709/206; 725/42 -----(10)
Current International Class: H04H 7/00 (20060101) ---(11)
Field of Search: 455/352-353,418-420,462,465,556,557,3.01,3.04,3.06 709/217,204-207,209 725/38-42,45-47 705/14,37 -----(12)

ここで(10)は、米国特許分類でどこに入っているかということを示しています。
特に、最初のものを筆頭米国分類と言って、その特許が、何に関するものかを端的に表すものです。 なお、米国分類については、次回か、次々回くらいに説明します。
今は、こういう分類コードが振られているんだと思っていてください。
 (11)は国際分類でどこに入っているかということを示しています。
(12)は、先行技術を探す際に分類コード上、どこを見たかということを書いてあります。

さーーて、ずっと下がって、
Claimsの項目をみてください。

------------------------------------------------------------------------------
What is claimed is:

1. A system for broadcasting advertisements to a plurality of users, the system comprising: 。。。radio stations for the selected time slot in real time.

このClaimが特許の本体です。どういう権利をもらったぞ!ってのが書かれている部分です。特許紛争が起こると、この部分の解釈をめぐって、当事者間で大論争を行います。また、裁判でもここが利いてきます。


さらに下がって
Description以下を見てください。
ここからがエンジニアの思いが伝わってくる部分です。
今、みんなが使っている技術にはこういう欠点があって、俺は、その欠点を除く、こんなにすばらしいアイデアを考えたんだぞ!ってのを延々記載しています。

興味のある特許を見つけたら、英文解釈だと思ってじっくりと読んでみてください。
発明者であるエンジニアの思いが伝わってくると思います。

では、例によって、関心のある企業を見てみてください。
ではでは。




2009.01.10 Sat l メルマガ連動企画 l コメント (0) トラックバック (0) l top

第3回配信 ISDの使い方。


 例によって、前回の復習から。
-----------------------------------------------------------------
米国特許庁のホームページにアクセスしてみてください。
http://www.uspto.gov/
Advanced Searchを使います。
AN/xxxは権利者名にxxxを含む特許を検索するということを意味しています。AssigNeeの略ですね。
AN/googleと打ち込んで、Searchボタンを押してみましょう。
検索のGOOGLEを検索しちゃったのです。
-----------------------------------------------------------------


 さて、今日のテーマはISD(ISsue Date)です。
米国特許庁のHELPでは、
Issue Date (ISD)
This field contains the date the patent was officially issued by the US Patent and Trademark Office.
 簡単にいうと、「特許としてオギャーと産まれた日」です。
それまでは、特許出願として、特許庁の胎内に「審査中」として、眠っていたのです。

 では、Advanced Search
http://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/search-adv.htm
のQueryのところに、AN/googleとやってSearchボタンを押してみてください。
130件ほどの特許が出てきます。
 次に、
AN/google and ISD/20080101->20081130
とやって、Searchとやると、50件ほどになります。
これは、特許としての誕生日が2008年1月1日から、2008年11月30日までのものを検索したことになります。
書式は、ISD/YYYYMMDD->yyyymmdd
ですね。

誕生日がYYYY年MM月DD日からyyyy年mm月dd日の特許
をあらわしています。

 さて、このISDを何に使うのでしょうか?
実は、手っ取り早く、調査件数を絞りたいときに使います。
例えば関心がある企業があったとして、その企業名だけで、検索をすると、
ぎょえーーというような件数が引っかかってくることがあります。
内容を見る前から、戦意喪失です。
 その時に、過去一年とか半年とかに成立した特許とかに絞ってみていこうとすると、まずは気力がでます。それから、分類を組み合わせたりして、探査します。
 また、調査対象を明確にするという意味もあります。
例えば、AN/googleとやっただけでは、2007年の1月1日に検索した結果と、2008年1月1日にやったのでは結果が異なるはずです。
その間に新たな特許がオギャーと産まれてきているからです。
 このときに、特許の誕生日で調査対象を区切ると便利です。
後に、調査対象を増やす場合には、まだ調べていない誕生日を持つ、特許だけを調べればいいからです。
 その意味で、ISDをつけて調査する癖をつけるのが吉です。

では、
AN/XXX and ISD/YYYYMMDD->yyyymmdd
の書式で、
関心のある企業を検索してみてください。

次回は、明細書の頭の部分を見ていこうと思います。
ではでは。


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2008.12.23 Tue l メルマガ連動企画 l コメント (0) トラックバック (0) l top
米国特許調査をやってみよう
 
まずは、前回の復習から。
-----------------------------------------------------------
「米国特許調査から就職する業界を選ぼう!」の説明に近づいてきました。先にお話したように、アイデアの内容をみんなが知ることができるから特許は保護に値します。見方を変えると特許に関する情報は、探偵さんとかを雇って調べる必要はないのです。しかも、考えた人がいいアイデアだと思うものを、審査して登録しているものです。つまらないアイデアや情報をそぎ落とし、ろ過したいい情報だけが、そこにデータベースという形であるのです。これを利用しない手はありません。

 特許調査はこのいい情報を活用しようとするものです。
そして、いい業界、いい企業を見出すこともできるに違いありません。
------------------------------------------------------------
 今回のテーマは「米国特許調査をやってみよう!」です。
まずは、米国特許庁のホームページにアクセスしてみてください。
http://www.uspto.gov/
 左側のメニューのPatentsをクリックするとサブメニューが現れるので、そこで、Search Patentsをクリックしてください。
 そうすると、左側にPATFT:Issued Patents 
右側にAppFT:Patent Applicationsというメニューが出てきます。
左側が特許として許可されているもの。右側が特許出願です。
左側のAdvanced Searchをクリックしましょう。
これが一番、使いでがあります。
Query BOXが現れるので、そこに
AN/googleと打ち込んで、Searchボタンを押してみましょう。
そうすると、上の方に、
Searching US Patent Collection...


Results of Search in US Patent Collection db for:
AN/google: 128 patents.
Hits 1 through 50 out of 128
と現れて、下の方に特許の番号と特許の名称がリストアップされて出てきます。
 さて、今、何をしたのでしょうか?
AN/xxxは権利者名にxxxを含む特許を検索するということを意味しています。AssigNeeの略ですね。
そうあの、検索のGOOGLEを検索しちゃったのです。
そうすると、128件の特許があったよ。
そのリストはこうですよってのが表示されたのです。
 なお、件数は、検索する時期によって変わりす。
特許番号をクリックして、色々と覗いてみてください。
 検索ついでに、
AN/yahooをやってみましょう。
そう、検索のヤフーを検索です。

Results of Search in US Patent Collection db for:
AN/yahoo: 158 patents.
Hits 1 through 50 out of 158
と出てきました。

「ほーー。グーグルよりもヤフーの方が特許が多いんだ!」まずは、感動してみてください。
感動は、好奇心の源泉です。好奇心は調査の根っこです

 では、次に、コンピュータの巨人IBMを検索してみましょう!
AN/IBMとして検索すると。
Results of Search in US Patent Collection db for:
AN/IBM: 553 patents.
Hits 1 through 50 out of 553
と出ます。
あ、こんなもん。と思うと引っかかっています。
IBMって会社の略称です。
本名は、
"International Business Machines"と長いです。
で、AN/"International Business Machines"
とやると。

Results of Search in US Patent Collection db for:
AN/"International Business Machines": 52150 patents.
とどーんと増えて、5万件を超えました。
ところで、sをとってみると。
Results of Search in US Patent Collection db for:
AN/"International Business Machine": 169 patents.
とがっくりと減ります。

スペルミスの罠にご注意です。
なにか妙に件数が少なかったりすると、略称やスペルミスを疑ってみてください。
ちなみに、"IBMとは"とぐぐると、正式名称を探せたりします。
 
 ではでは、気になっている企業の名前を入れて色々と楽しんで見てください

 次回は、ISDの使い方を見ていこうと思います。

門 ブログサイトにも載せました。









2008.12.13 Sat l メルマガ連動企画 l コメント (0) トラックバック (0) l top