今回は、裏面照射型CMOSイメージセンサーに関する米国特許調査結果を見ていくことにしよう。
裏面照射とは、従来のイメージセンサーでは、LSIのメタル配線のある側から光を入れていたのに対して、ウェーハー側から光を入れてしまおうという発想の技術だ。まさに逆転の発想。利点は、フォトダイオードに入る光の量が増えて感度があがる、暗いところでもきれいに撮れる、などである。
なぜ、フォトダイオードに入る光の量を増やすことができるかと言えば、実は、従来のCMOSイメージセンサーの光を感知するフォトダイオードは、言ってみれば、井戸の底にいるのだ。井戸の壁は、配線だ。配線の隙間を縫って光を検知器に送っている。これが微細化に伴ってますます、深ーーい、井戸になってきている。裏面照射とは、井戸の裏側、地球側から光をいれようという技術だ。そのためには地球を薄い膜状にしないと光は井戸の底には入ってこない。真っ黒な大地に掘られた井戸の底にある光検知器に光を入れるために、地球を薄く削ってやるのだ。ちょっと大げさな比喩だが、技術の逆転度を感じていただけるだろうか?
裏面照射に係わる米国分類は、257/228、257/447、257/460 あたりにあるようだ。
製品化ではオムニ社やソニーが有名だが、この分類には、それら以外の譲受人(権利者)が現れている。なにやらきな臭い。
筆者が米国分類を元に作成したリストを以下に載せるのでお楽しみあれ。
なお、データの全体入り口は、
筆者が管理する「米国特許調査、分析ポータルサイト」にある。
続く
門 伝也(もん でんや)
ブログサイトにも載せました。
以下リスト(URL)
http://usp-analysis-portal.com/cmos_image_sensor_andnot_active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_228.html
http://usp-analysis-portal.com/active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_228.html
http://usp-analysis-portal.com/cmos_image_sensor_andnot_active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_447.html
http://usp-analysis-portal.com/active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_447.html
http://usp-analysis-portal.com/cmos_image_sensor_andnot_active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_460.html
http://usp-analysis-portal.com/active_pixel_sensor/htm/CCL_pri_year/ccl_257_460.html
続きなどはPDF文庫で