今回の特許探検隊のテーマは「SOI」です。
特に、SOI(シリコン・オン・インシュレーター)を使って、
どういうものを開発しようとしているのか、という点について見て行きたいと思います。
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SOIはSilicon On Insulatorの略で、絶縁物(通常は酸化膜)の上にシリコン半導体層を形成した特殊な基板構造をさします。この構造を何にどのように用いるかが最近の大きなトピックスです。
「特許は裾野が面白い!」という定理に従って、よく言われているデジタルLSIへの応用等を除いて、変わったものを特に見て行きたいと思います。
ざっと見ますと、やはり1番多いのは、アクティブソリットステートデバイシズ、米国分類番号257番、半導体回路装置、これが圧倒的に多いです。
今回見ていくのは、この多いところではなくて、その裾野に当たる部分、変わった部分を特に見て(探検して)行きたいと思います。
米国特許分類216番、サブストレートにエッチングするという分類があります。この中で変わったアプリケーションがらみのものを拾って行きたいと思います。
キャノンなどがマイクロチップ、及びプローブの製造方法を出しています。それからKIONIXという会社がスキャンニングプローブマイクロスコピーというもののためのシリコンプローブというものの特許を成立させています。こういうプローブ関係が多いですね。それからインクジェット関係がコダックから出ています。インクジェットノズルを作る方法です。(ものの本によるとインクジェットノズルから飛び出す、インクの直径は現在100ナノメートル程度らしいのですが、それをさらに10分の1程度、10ナノメートル程度にする取り組みが盛んに行われているそうです。)
次に米国分類250番、放射エネルギーという分類項目について見て行きたいと思います。まず、最初に目を引きますのは、アメリカNAVYが成立させています高電子増倍管デバイス、というのがあります。高電子増倍管に、SOIを応用するものであると思われます。(夜間戦闘に威力を発揮するのでしょうか?)それに関する特許が数件成立しています。
温度検知器、熱線検出器に用いるためのコンデンサーに、SOI関連技術を使うという特許が、サンタバーバラリサーチセンターから出願、成立しています。SOIを検出器、熱線や熱イオンの検出器に使うというものも他にもいくつか出ています。
三菱や米空軍のものもあります。後、SOIを使ったCMOSイメージャーがIBMから出願、成立しています。
次に米国分類324番、電気関係のところを、応用を中心に見て行きたいと思います。
ヒューズヤクラフトカンパニーというところから、磁界検出にSOIを用いる特許が出願、成立しています。
次に米国分類349番、液晶関連のところを見て行きます。COPINという会社から、マトリックスディスプレイシステムズ(液晶のマトリックスでしょうか?)、これにSOIを使うというのが出されています。
次に米国分類361番、電気関係のところを見て行きます。COPINという会社から、SOIアクチュエイター、マイクロセンサーの特許が出ています。
フォードモータからは、圧力センサーの特許が出願、成立しています。ロバートセッシュからは、回転速度センサーの製造プロセスに関する特許が出願されています。
ロックウエルサイエンスセンターから可変同調形コンデンサーに関する特許が出願されています。
リットンシステムというところからも加速度計が出願されています。
次に米国分類73番、計測器関係のところを見て行きますと、加速度計関係、圧力センサー、磁界検出器、プローブ技術関係、角速度センサーがデンソーから出ています。
後、そんなに多くないのですが、オプティカルウエブガイドの光導波路関係の特許もいろいろな会社から出願、成立しています。
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探検隊長より
今回は、SOIの応用について調べてきました。SOIの応用として雑誌などに出ているのは、半導体の高速化とか、低消費電力化という話が多いのですが、それ以外に「SOIを用いて何かをしてやろう!」という会社が、かなりあるということが分かります。 こういう分野は、うまく行けば、オンリーワンになれたりするので、非常に採算性の良いビジネスを展開することが可能になります。
また特に第1回特許探検隊で報告したMEMS技術との接点が非常に多いものです。
SOIとMEMS(微小なマイクロマシン)が非常に相性がいいのではないか、と考えられます。VDECやVSACプロセスでSOI基板が早く使えるようになると、大学関係でも面白いことがたくさんできるのではないかと思えます。あと、MEMSプロセスも欲しいですね。
特に、SOI(シリコン・オン・インシュレーター)を使って、
どういうものを開発しようとしているのか、という点について見て行きたいと思います。
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SOIはSilicon On Insulatorの略で、絶縁物(通常は酸化膜)の上にシリコン半導体層を形成した特殊な基板構造をさします。この構造を何にどのように用いるかが最近の大きなトピックスです。
「特許は裾野が面白い!」という定理に従って、よく言われているデジタルLSIへの応用等を除いて、変わったものを特に見て行きたいと思います。
ざっと見ますと、やはり1番多いのは、アクティブソリットステートデバイシズ、米国分類番号257番、半導体回路装置、これが圧倒的に多いです。
今回見ていくのは、この多いところではなくて、その裾野に当たる部分、変わった部分を特に見て(探検して)行きたいと思います。
米国特許分類216番、サブストレートにエッチングするという分類があります。この中で変わったアプリケーションがらみのものを拾って行きたいと思います。
キャノンなどがマイクロチップ、及びプローブの製造方法を出しています。それからKIONIXという会社がスキャンニングプローブマイクロスコピーというもののためのシリコンプローブというものの特許を成立させています。こういうプローブ関係が多いですね。それからインクジェット関係がコダックから出ています。インクジェットノズルを作る方法です。(ものの本によるとインクジェットノズルから飛び出す、インクの直径は現在100ナノメートル程度らしいのですが、それをさらに10分の1程度、10ナノメートル程度にする取り組みが盛んに行われているそうです。)
次に米国分類250番、放射エネルギーという分類項目について見て行きたいと思います。まず、最初に目を引きますのは、アメリカNAVYが成立させています高電子増倍管デバイス、というのがあります。高電子増倍管に、SOIを応用するものであると思われます。(夜間戦闘に威力を発揮するのでしょうか?)それに関する特許が数件成立しています。
温度検知器、熱線検出器に用いるためのコンデンサーに、SOI関連技術を使うという特許が、サンタバーバラリサーチセンターから出願、成立しています。SOIを検出器、熱線や熱イオンの検出器に使うというものも他にもいくつか出ています。
三菱や米空軍のものもあります。後、SOIを使ったCMOSイメージャーがIBMから出願、成立しています。
次に米国分類324番、電気関係のところを、応用を中心に見て行きたいと思います。
ヒューズヤクラフトカンパニーというところから、磁界検出にSOIを用いる特許が出願、成立しています。
次に米国分類349番、液晶関連のところを見て行きます。COPINという会社から、マトリックスディスプレイシステムズ(液晶のマトリックスでしょうか?)、これにSOIを使うというのが出されています。
次に米国分類361番、電気関係のところを見て行きます。COPINという会社から、SOIアクチュエイター、マイクロセンサーの特許が出ています。
フォードモータからは、圧力センサーの特許が出願、成立しています。ロバートセッシュからは、回転速度センサーの製造プロセスに関する特許が出願されています。
ロックウエルサイエンスセンターから可変同調形コンデンサーに関する特許が出願されています。
リットンシステムというところからも加速度計が出願されています。
次に米国分類73番、計測器関係のところを見て行きますと、加速度計関係、圧力センサー、磁界検出器、プローブ技術関係、角速度センサーがデンソーから出ています。
後、そんなに多くないのですが、オプティカルウエブガイドの光導波路関係の特許もいろいろな会社から出願、成立しています。
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探検隊長より
今回は、SOIの応用について調べてきました。SOIの応用として雑誌などに出ているのは、半導体の高速化とか、低消費電力化という話が多いのですが、それ以外に「SOIを用いて何かをしてやろう!」という会社が、かなりあるということが分かります。 こういう分野は、うまく行けば、オンリーワンになれたりするので、非常に採算性の良いビジネスを展開することが可能になります。
また特に第1回特許探検隊で報告したMEMS技術との接点が非常に多いものです。
SOIとMEMS(微小なマイクロマシン)が非常に相性がいいのではないか、と考えられます。VDECやVSACプロセスでSOI基板が早く使えるようになると、大学関係でも面白いことがたくさんできるのではないかと思えます。あと、MEMSプロセスも欲しいですね。
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