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 2008年成立の大学特許のうち、バイオ、化学、医療関係を見てみよう。「バイオとか分からないよー」と言われる方もしばし、お付き合い願いたい。
 新しい技術は境界領域に生まれる。バイオとコンピュータの間の境界は、バイオインフォマティクスだろう。コンピュータを駆使して、たんぱく質やDNAを分析して、新薬合成の参考にしようとするあれだ。

 米国特許分類で700番台がコンピュータ絡みだ。
「生物学的なネットワークをシミュレートするための自動手段。」
なる特許に出くわす。
 最近のバイオの世界では、「システムバイオ」な話がホット。これもその関係だ。
 生き物をシステムとして見ていこうという流れだ。
 例えば発生の世界では、遺伝子内のある部分のスイッチが入って、それが起動されることで、また、別の部分のスイッチが入るという仕組みがよくあるらしい。これを矢印でつないでいくと、まさにネットワークになるわけだ。これを解析しようというプログラム(アルゴリズム)特許のようだ。

 別の特許を見てみよう。
「カスタマイズされた医療器具をデザインするためのシミュレーションの方法」のような特許もある。
まさにVRの中で、新しい医療器具を試してみようという話のようだ。
 医療関係は今後の成長分野であることは間違いはない。
そこにはIT関係の技術が入り込める余地は大きい。
特許を見て、世界の頭脳が考えていることを共有し、自らの企業の得意分野と組み合わせると、どうなるかを考えることは、エンジニアとしてとても楽しい作業であると思う。

(続く)
門 伝也(もん でんや)
ブログサイトにも載せました。
続きなどはPDF文庫で




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2009.10.06 Tue l 大学特許 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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