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1月1日のエントリー
「ブログを電子書籍にします。」と書いた。

その前書きは、こんな具合。
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まえがき

 「科学技術立国日本」 そのコピーに危機感を持っている。
米国特許調査をネタに一年余りに渡ってブログを書き続けてきた。そこで、感じるのは、特許的に「非力な日本」だ。言語の壁も確かに存在する。英語民族に生まれなかった悲劇だろう。特許に対する価値観、評価が低いと思わざる負えない部分も多々ある。それらを差し引いて考えれば、心地よいが、それは余りにも自己満足的だ。
 ところで、「パテントトロール」という言葉がある。定義は曖昧で誤解を招く点が多い。そのため筆者は極力その言葉を使わないようにしてきた。「パテントトロール」というレッテルを貼ることで、「悪」「忌み嫌うもの」にしてしまって、逆に思考停止してしまっていないか? それでは何も進化しない。現実を冷静に見つめるべきだ。
 ブログでは、できるだけ自己満足にならず、冷静に状況を分析しようとしたつもりだ。本書では、それらを投稿の時系列ではなくトピックごとにまとめている。

 「ハイブリッドカー」のエントリーでは、エンジニアS氏を発見した。彼は、執念の人だ。狂っているんじゃないかと思えるクレーム数。ひとつの特許を育てる気合。それに対して特許的サラリーマンな日本の大手企業のエンジニア達。否、違う。価値観の問題だ。車を作って売る。お客様に満足を提供する。販売開始日まで必死で頑張る。特許対策に十分な手が回らなくても許されるだろう。と、筆者の中の日本人が主張する。ものづくりの心と特許制度は矛盾するのかもしれない。ところが特許は現実だ。そこにある危機なのだ。事例は冷静に受け止めないといけない。

 「無線LAN」のエントリーでは、海外からのライセンス料の直接獲得に励む国立の研究機関に出会った。その機関では、無線関係はむしろ傍流だ。そこからですら研究費を自前で確保しようという気合を感じる。果たして、日本の独立行政法人となった元国立研究所群はどうなんだろうか? 学会、論文発表のための形式的特許出願になっていないか?これが、「独立行政法人」シリーズを始めた動機だ。

 りんごの行方では、スティーブジョブズに薫陶を受けた幸運なエンジニア達に出会った。うらやましい限りだ。そこでは、デザインという生命線を特許で守ろうとしているりんごの想いを感じることができた。

 「米国特許調査から就職する業界を選ぼう」というエントリーでは、就職活動中の学生さんを念頭に、「特許って何?」というところから書き始めた。具体的な調査の方法についても述べた。就職戦線を勝ち抜く小さな武器になってくれれば嬉しい。

 「日経マイクロデバイス休刊」では、いささか個人的な感傷を述べさせていただいた。日経マイクロの心を継ぐジャーナリストになりたいと思う。

 「特許明細書雑感」ではTips的なことを述べさせていただいた。実際に明細書を書き、クレームという名の権利をものにしようというエンジニアの方のお役に立てれれば喜びだ。


 「CMOSイメージセンサー(CIS)」というエントリーもスタートした。CISは、今後、数十年に渡って撮像素子の主流をなすであろう期待の星だ。しかも、日本がいい位置につけてはいる。カメラ、ビデオのデバイスというだけではなく、将来的にはロボットの目玉となっていくだろうことは疑えない。継続ウォッチ対象だ。

 「大学特許」というエントリーもスタートしている。未来につながる技術が現れている。ただ、日本の大学の米国特許となるとお寒い限りだ。特にバイオ関係は桁違いの状況だ。その点は、もっと突っ込んで書きたいが、「予算がない」という反応が見え見えなので気が進まない。だが、2010年は心を鬼にして書き始める。そのほんのさわりだ。

 その他、「スマートグリッド」「半導体X」「独立行政法人」というエントリーもスタートした。これらは数年に渡る息の長いテーマだと認識している。


 ハシ休め的なエントリーとしては、「特許探検隊より」というのを用意した。昔、メールマガジンに発信していた内容だ。筆者の原点とも言える部分だ。

 最後に「オピニオン」のエントリーをまとめた。筆者のささやかな提案だ。

続きはこちらへ。


門伝也(もん でんや)
ブログサイトにも載せました。

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2010.02.04 Thu l お知らせ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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