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「マイクロソフト、セールスフォース・ドットコムを特許侵害で提訴」
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20413621,00.htmとのことだ。
訴状によると、武器は下記の9件の特許だ。

7,251,653 Method and system for mapping between logical data and physical data
6,542,164 Timing and velocity control for displaying graphical information
6,281,879 Timing and velocity control for displaying graphical information
6,263,352 Automated web site creation using template driven generation of active server page applications
6,122,558 Aggregation of system settings into objects
5,941,947 System and method for controlling access to data entities in a computer network
5,845,077 Method and system for identifying and obtaining computer software from a remote computer
5,742,768 System and method for providing and displaying a web page having an embedded menu
5,644,737 Method and system for stacking toolbars in a computer display

このうち、
5,742,768 System and method for providing and displaying a web page having an embedded menu
は元々、Silicon Graphics, Incの特許だったようだ。1998年4月に成立している。
2001年9月にSGIからMSに権利の移動が記録されている。
そのころSGIでは、構造改革が行われていたようだ。それに合わせた資産の棚卸だったのかもしれない。
総クレーム数は20。このうち、3つが独立クレームであり、それ以外は従属クレームだ。
いずれもアプレットを利用したメニュー管理に関している。
サーバー側も含めて権利を取れるように工夫しているようだ。

 さて、ここでは視点を引いて、これら9件の特許の全体像を見てみよう。
成立時の譲受人(権利者)は先の特許を除いて全てMSだ。社内エンジニア達の仕事だろう。
技術期限が1994年、95年に遡るものが6件ある。
筆頭米国分類を見ると、どういう特許であるかが概ね分かる。
IT特許の住処である米国分類700番台が当然のように多い。
709、715が共に3件づつある。
709を見てみると、Windows Updateを思わせる5,845,077が見つかる。
709/221 Reconfiguringに筆頭米国分類がある特許だ。
この特許のクレーム数は24.そのうち、5つが独立クレームだ。
WindowsUpdateの仕組みは当初は、斬新だったが、その後、一般化している。
要注意特許と言えるだろう。

発明者の観点から見てみる。
発明者は約30人。筆頭発明者は、8人。
一人の発明者(G;C氏)のみが2つの特許で筆頭発明者となっているが、それ以外の筆頭発明者はそれぞれ1件の特許において、筆頭となっているのみだ。
誰か一人の発明者が、「俺の特許を使って、訴えろー!」と言ったのではなく、
会社として冷静な判断の元に集められた特許であることが伺われる。

特許のクレーム数で見れば
5,941,947 System and method for controlling access to data entities in a computer network
が最も多い。クレーム数は66だ。内容はアクセス権の管理に関するものだ。
訴えられた場合、クレーム数の多い特許はとても疲れる。
その意味で、この特許も要注意だろう。

 MSはソフト会社としては特許に熱心だ。
特許件数も本稿執筆時に15、000件を超えている。
それに対してライバルであるAPPLEは3、000件程度であり、
GOOGLEでは500件にも満たない。
ただし、これらには、他から購入した特許は含まれていないので注意願いたい。
それにしても、件数差は圧倒的だ。
アンチパテントに支配されているシリコンバレーと、そこから離れたところに本社を持つ企業の社風の違いだろうか?

 特許には金がかかる。出願し、成立するまでに、特許事務所にかかる費用。
成立後、権利を維持するためにかかる費用。それなのに特許には使用期限がある。
それを超えると、公開技術となってしまって、お金を産まない。
投資を回収できないのだ。今回の訴訟にもその期限切れが近い特許が相当数含まれている。
投資回収の最後のチャンスなのだ。

 MSを巡るビジネス環境を見ていると、GOOGL、APPLEしかり、強敵だらけだ。
収支改善のためにも、溜め込んだ特許をお金に換える取り組みが今後、盛んになるのではないだろうか?

山田(門伝也:もん でんや)

補足:下記のリンク先に本稿を執筆するに際して用いた中間データがあるのでそちらもご覧いただきたい。
関係者にはお役に立てると思う。

What's new. Jun-01-2010
MS_vs_SalesForce patents REPORTDB / basic part



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2010.06.02 Wed l 訴訟 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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